園長先生に会いたい!~第5回~

             <桐蔭学園幼稚部>


           




夏を思わせるような日差しの中、広大な敷地の学園で澤本部長様と松枝教頭様がお迎えくださいました。
校庭では高等部のお兄さん達がハンドボールをする隣で幼稚部のお子様が体操をしている、桐蔭学園らしい姿がみられました。


 1.幼稚園の歴史・特徴など教えてください

桐蔭学園は昭和39年にまず男子高等学が校出来ました。2年後に男子中学校、その後に男女共学の小学校、共学の幼稚園の順で設立されました。
女子の小学校卒業生が上にあがれないことから、中学もそのまま桐蔭の精神で学んでいきたいという強い要望から、昭和56年に女子部が出来、63年には大学、平成に入ってから男子中高一貫校である中等教育学校が出来ました。

幼稚部は2年保育で最大の特徴としては小学校との密な連携です。
言い換えれば幼少一体化で8年を通して一貫教育をするということです。
そのため、幼稚部の部長先生(園長先生)は小学部の部長先生(校長先生)を兼任しています。教頭先生に関しても同じです。

3年保育がない付属の幼稚園はこの近辺では桐蔭だけです。
ご要望の声があるのも事実ですが、ただお預かりするというより8年間を見据えての学校教育をと思っているので、3歳の時は家庭でお母様としっかりと過ごして頂きたいと思います。
ただそれはその間にお勉強をしてほしいのではなく、年相応の基本的なことが身について下されば充分です。


2.幼稚園見学で桐蔭学園幼稚部でこれは見て頂きたいという点・所は何でしょうか?

園では是非子どもの様子を見て頂きたいです。
どうしても勉強しているという印象が大きいようですがそうではありません。
知的学習を通して集中力を養います。具体的には「話をよく聞く」ということですね。
すべてが出来なくてはいけないということではありません。出来ない子には出来るようになるまできちんと補助の教員がつきます。無理なく着実にです。
なわとび、鉄棒、マット運動、ボール投げなどいろいろな運動にチャレンジし、種目ごとに努力目標を設定した「頑張りカード」というものがあります。
これについても、この歳の子どもの成長、発達は一律ではないので早い子は早い子なりに遅い子は遅い子なりに頑張ればいいのです。

また、幼小の連携がたくさんあります。
週4回、水曜日以外は給食ですが、途中から小学部の児童が来て一緒に準備をし、食べて、片付け、お昼みまで一緒に過ごします。
このことにより幼稚部は小学部の子に言われることで、小学部の子は幼稚部の子にいいところをみせなくては!という思いでお互いに好き嫌いがなくなります。
縦の繋がりができることにより子ども達に安心感を与えることができると考えています。
運動会やお誕生日会も合同でしています。



3.園児の住まい・通園距離は?

スクールバスが、江田、柿生、藤ヶ丘の3駅から出ています。
各駅から学園までのルートの中であれば途中からでもいくつかの停留場で乗ることができます。
なんらかの理由で直接園に送りたいとの場合はご相談のうえ決めます。
地下鉄が繋がりアクセスがとても良くなったので東京方面からの通園も増えてきています。現在遠くからで月島の園児がいます。特に通園範囲に決まりはありませんが、無理のない範囲でということです。




4.幼稚園前にこれだけは準備するべきことはありますか?


その年相応のことができれば大丈夫です。
話が聞ける、身支度が自分で出来る、一人で食べることができるなどですね。
それも完全にということではありません。
たとえば嫌いなのもがあってもかまいません。でもトライさせる家庭であって欲しいです。出来ないからやらせないといのではなく、何事もチャレンジしてほしいです。

考査においても、親から離れて初対面の人と話ができることが大事です。
親がいなくては何も出来ない、何もしたくないというのでは少し困ります。
たとえ子どもが泣いてしまってもそこで終わりというわけではなく、子どもが落ち着くまで待ちます。

知識が多いことより生活が安定すること、お友達とのかかわりができるということを大切にして頂きたいです。



5.幼稚園卒園児の特徴を是非教えてください

学校教育のもとに小学部に上がるまでに基本的な生活習慣をしっかりと身につけた子ども達です。伸び伸びしていますが、何かする時には先生の掛け声ひとつで切り替えがきちんとできます。
付属校では内進生がのんびりしていることが多いですが、桐蔭では内進生のほうがしっかりしています。内進生がクラスをリードしていくことが多いと思います。
もともとが男子校ですので、女子の方が少ないですが年によってはその女子がみんなをリードしています。
学習面でも先取りをしていますので小学部に行ってから落ち着いて授業が受けられます。ただ、1年生の問題をそのまま年長さんでやっているわけではないです。遊びの中から経験として、目で見て耳で聞き、それが1年生の基盤となっています。


                       
   
       



       頑張って子育てしているママさんへ
       園長先生からホッとするよう
       ワンポイントアドバイスをいただきました!




ひとりひとりの成長に合わせてという事を桐蔭では大切にしています。なかなか難しいことですが、ひとりひとりの成長に合わせたお母さんでいられるといいですね。

                                 






インタビューを終えて


お話を伺った後、幼稚部・小学部を拝見させていただきました。
どこのお部屋に行っても廊下でも、澤本部長様と松枝教頭様の周りには子ども達が自然とたくさん集まってきていました。暖かなやさいしお人柄が小さな子どもにもわかるのだと思いました。
桐蔭学園は施設や広大な敷地がとても魅力的ですが、その中にいらっしゃる先生方ご自身がそれ以上に魅力的な学園です。
また、私達にも“こんにちは!”と元気にご挨拶してくれた子ども達がとても印象的でした。
見学させていただいた年長さんのお部屋にあったあさがおの観察日記、“ふたばがでました。いろはみどりです。”と丁寧な字と絵が添えられていました。8年間の一貫教育だからこそできることですね。